この事業は、あおもり立志挑戦塾修了をきっかけに、3期生の集大成として、平成23年1月14日の成果報告の際に誕生したものです。私たちは、力を合わせて未来の人財を育てたいと思い、平成21~22年度まで県主催で行われていた、「ユメココ・フェスタ」(※)を発展させた「もっとユメココ」という事業を企画しました。

事業の実施目的は、高校生を対象に様々な業種の集まりであるARCのメンバーが、人生観(志)、職業観(社会的意義)、国際観(グローカル)を伝えることで、人生への志や職業上の目標を意識させるきっかけを与えることです。

平成23年度から始まったこの事業は、弘前青年会議所主催の「仕事のエッセンス」事業に共催として参加しARCブースを出店したり、職業講話として、県の夢相伝講座に講師派遣させていただいたり、また、もっとユメココ実行委員会として、五所川原農林高校と講話内容を相談しながら6年に渡り実施したり、県地域活力振興課で挑戦塾担当だった野呂さんが、高校教諭として人事異動されたことをきっかけに、もっとユメココとして青森東高校で職業講話を2年実施することができたりと、これまで、33回132人(延べ)の方々に御協力いただいており、改めて、みなさまに感謝するとともに、今日まで続けることができた意義を、とても深く大きく、心強く感じています。

しかしながら、事業開始から8年たった今、課題は多くあるように思います。職業講話でいえば、①学校の要望だと平日開催なので、ARCメンバーも仕事が優先され、中々講師が集まらないので、例えば、みなさんの出身高校の情報提供を受け、講師として声がけしやすい環境づくりを進める。②学校要望の職種とARC人財の職種のマッチングができなかったりするので、よく目にする耳にする企業・職種ということではなく、ARCの強みである「地元の様々な職種」にフォーカスし、メニュー化かマニュアル化した中から職種を選択してもらう取組を進める。③講話内容を各講師に一任しているため、互いの講話を聞いてブラッシュアップする機会を設けるなど、それぞれ対策が必要であると考えています。

そして、高校生の方たちには、「仕事に対する青森らしさを考えることが大切で、地元にはどんな仕事があるのかを知り、それを見つけるきっかけになること!」「青森で働きたい若者と、青森で元気に働いている、親戚や知り合いじゃない若い大人とのつながりから、地域(都会)を先に決めて、働き「場所」をなんとなく探すのではなく、働く「こと」を考えたときに、どこで仕事をすることが一番いいことか(それが、地元青森ならなおいい)、ライフバランスを考え、見つけてもらうきっかけになること!」のような、“ユメココらしさ”が、改めて事業のエッセンスに必要であり、そのビジョンをみなさんともっと共有する必要があると思っています。

「未来をつくる高校生が地元の仕事に興味をもつ(かもしれない)きっかけ」x「ARCのみなさんが自分の仕事を見つめ考える(かもしれない)きっかけ」=きっかけが掛け算されると未来の青森の仕事が変わるスタートになる(かもしれない)、そんな明日が続いて未来が創造されていけば、必ず青森県の活性化につながっていくと信じていますので、ARCのみなさん、これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

(※)「ユメココ・フェスタ」…様々な職業人の体験を青森県の子どもたちに伝えることで、積極的でチャレンジ精神にあふれた未来の人財を育成しようという県の取組。